貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、借方、貸方…
会計は専門用語が多く、初学者にとって「とっつきにくい世界」に見えがちです。
今はクラウド会計も普及し、銀行口座やクレジットカードとの自動連携で、入力の手間はかなり減りました。
ただし、会計の基本構造を理解していないと、自動連携されたデータを正しく処理できません。
実は、シンプルな図を1つ理解するだけで、仕訳・BS・PLの関係が一気に整理できます。

会計を理解するための基本構造(BSとPLの全体像)
通常のBS・PL
BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)は、通常以下のような財務諸表を指します。
この表だけで、触れづらさを感じるかもしれません。

これらはすべて、日々の仕訳が積み重なった結果です。
その意味合いを把握すれば、決して難しくはありません。
アタマに入れたい構造
イメージしておきたいのは以下の構造です。

BSは『ストック(持っているもの)』を表します。
持ち物を『資産』と『負債』に分け、その差額を『純資産』という形で表現します。
PLは『フロー(1年間の成績)』を表します。
成績を表すために『売上』と『経費』に分け、その差額を『利益』という形で表現します。
そして利益が出た分、BSの純資産が増えることになります。
そして重要なのは、仕訳もこの構造図と同じルールで記録されているという点です。
- 図の形
- 増えたらそのまま
- 減ったら逆に
このルールで考えると、仕訳の意味がスッと分かります。
仕訳パターンは『3×3』のみ
どういうことか?
以下で事例を考えましょう。
まず、『お金を100万円借りる』という取引
この取引は1面ではなく、2面で表現できます。
(このように必ず2つの側面で記録する仕組みを「複式簿記」と呼びます)
- お金が100万円増える(資産が増える)
- 借金が100万円増える(負債が増える)
といった両面があるのです。

この図で考えると、『①資産が増えた↑×②負債が増えた↑』の組み合わせになります。
この『仕訳』と『結果のBS』は、以下のとおりです。

『増えたらそのまま』ですので、
- 資産は『左』(借方)
- 負債は『右』(貸方)
という形で仕訳が表現されます。
次に、『経費を30万円支払った』という取引
この取引も2面の性質があります。
- 経費が増えた↑
- 預金が減った↓
という形です。

この図で考えると、『①資産が減った↓×④経費が増えた↑』の組み合わせになります。
先ほどのお金を借りる取引の後に、この取引があることを考えてみます。
その場合の『仕訳』と『結果のBS/PL』は以下のとおりです。

『増えたら↑そのまま』⇒経費は『左(借方)』
『減ったら↓逆に』⇒資産は『右(貸方)』
で表現されます。
上記でイメージは湧いたでしょうか?
3×3より実は少ない
- BS(資産・負債)/PL(売上・経費)
- 増える↑減る↓
- PLは発生だけ(増えるだけ)
この考え方で整理すると、仕訳の基本は「勘定科目区分 × 増減」の組み合わせです。
つまり、3×3の構造に集約できます。
(厳密には純資産が動く資本取引もありますが、頻度が低いのでここでは割愛します)
ほとんどすべての仕訳はこのパターンで説明できます。

ただ、『②負債が減る↓×③売上が増える↑』ような、通常は想定されない組み合わせもありますので、
3×3=9パターンより、少ない形になります。
まとめ
すべてのパターンを例示してみます。
9つの取引例を見ながら、ぜひ自分で仕訳を書いてみてください。
理解が一段深まります。

これができれば借方・貸方の理解は十分です。
答えはこちら。