FAQ No.032

法人や個人で、申告だけ税理士に依頼する場合、経理はどこまで終える必要がありますか?

ご相談内容
日々の経理や会計入力は自分で行っています。税理士と継続的な顧問契約をせず、決算・申告だけを依頼することはできるのでしょうか。
依頼する場合、どこまで経理を済ませておけばよいかも教えてください。
回答
Contents

結論

決算・申告だけを税理士に依頼する場合は、
日々の会計入力を終え、決算日時点の残高を確認できる状態まで経理を進めておくとスムーズです。

単に領収書や請求書の入力が終わっているだけではなく、「この会計データをもとに決算・申告の確認へ進める」という状態になっているかがポイントです。

「記帳が終わっている」の目安

たとえば、次のような項目を確認しておきます。

freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトを使っている場合も、銀行口座やクレジットカードを連携しただけでは経理が完了したと言えないため、注意しましょう。

チェックポイント

①入力が完了しているか?

  • 売上や経費を会計ソフトやExcel等に入力できているか
  • 入力もれや二重入力がないか

②金額が合っているか?

  • 銀行口座やクレジットカードの残高と、帳簿上の金額が合っているか
  • まだ入金されていない売上や、まだ支払っていない経費を把握できているか

③決算に必要なものが整理されているか?

  • パソコン、車、設備など、高額なものが一覧になっている(もしくは把握できる)
  • 商品などの在庫がある場合は、決算日時点の数量や金額がわかる
  • 支出について、事業に必要だった理由を説明できるか

多少の修正があっても依頼できる?

できます。

会計入力が完了していても、税理士が申告内容を確認する過程で、勘定科目の変更や決算整理などが必要になることはあります。

たとえば、減価償却費の計上や未払費用の整理など、決算時に行う処理については、税理士が確認しながら対応することもあります。


一方で、

  • 数か月分の取引が未入力
  • 預金残高が大きく合わない
  • 固定資産や在庫がまったく整理されていない

といった状態では、申告書を作る前に記帳や会計データの整理から行う必要があります。

その場合は「決算・申告だけ」の依頼では収まらず、記帳や経理整理を含めた対応が必要になることがあります。

依頼前に会計データの状態を伝える

税理士へ相談するときは、「記帳済みです」とだけ伝えるのではなく、

  • どの会計ソフトを使っているか
  • いつまで入力が終わっているか
  • 残高確認や固定資産・在庫の整理まで済んでいるか

を伝えると、対応範囲の判断がしやすいです。

分からない項目や、まだ終わっていない作業がある場合は、そのまま伝えていただいて問題ありません。
現状を前提に対応方法を検討できるからです。

あとから「実は…」というのはNGだと思っておきましょう。

参考情報・根拠 3件
国税庁 No.9203 税理士制度について
概要
納税者から依頼を受けて行う税務代理、税務書類の作成および税務相談が税理士業務であることを説明しています。
このFAQとの関係
決算・申告書の作成や申告手続を税理士へ依頼できることを確認するための基本的な根拠としています。
国税庁 個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について
概要
個人で事業を行う場合の記帳方法や、帳簿・請求書・領収書などの保存について説明しています。売上や仕入れ、経費などについて、日々の取引を帳簿に記録する必要があることが示されています。
このFAQとの関係
個人事業主が決算・申告だけを税理士へ依頼する場合でも、その前提として日々の取引を記帳し、申告のもとになる会計資料を整えておく必要があることを説明するために参照しています。
国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間
概要
法人は帳簿を備えて取引を記録するとともに、総勘定元帳、仕訳帳、売掛金元帳、固定資産台帳などの帳簿や、貸借対照表、損益計算書、領収書などの書類を保存する必要があることを説明しています。
このFAQとの関係
法人が決算・申告だけを税理士へ依頼する場合でも、その前提として日々の取引を記帳し、決算・申告のもとになる会計資料を整えておく必要があることを説明するために参照しています。

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