FAQ No.027

個人事業主が仕事でもらったギフト券は、いつ収入に計上しますか?

ご相談内容
個人事業主が、取引先との業務や事業上のイベントなどに関連してギフト券を受け取った場合、受け取った時と使った時のどちらで収入に計上するのでしょうか。
プライベートの買い物や事業用の買い物に使った場合の経理処理も知りたいです。
回答
Contents

結論

個人事業主が事業に関連してギフト券を受け取った場合、
受け取った時点でそのギフト券を利用する権利と金額が確定しているものであれば、
原則としてその時点で「事業所得の収入」に計上します。

所得税では、現金による収入だけでなく、物や権利などを取得した場合の価額も収入金額に含まれます。

一方、仕事とは関係のない懸賞などで受け取った賞品は、一時所得になることがあります。
ギフト券という形式だけで判断するのではなく、何に関連して受け取ったものかを確認することが重要です。

ギフト券の会計処理まとめ

事業に関連して受け取ったギフト券は、受け取ったときと使ったときに、それぞれ次のように処理します。

場面 経理処理 仕訳のイメージ
受け取る ギフト券を受け取ったとき 事業所得の収入として計上します。帳簿上は「雑収入」などで処理し、未使用のギフト券は「貯蔵品」などの資産勘定で管理する方法があります。
例)ギフト券1万円を受け取った場合
借方
貯蔵品等 10,000円
貸方
雑収入 10,000円
私用 プライベートの買い物に使ったとき 使用した分を「事業主貸」として処理します。受け取った時点ですでに収入を計上しているため、私用した時点でもう一度収入を計上する必要はありません。
例)ギフト券1万円を私用した場合
借方
事業主貸 10,000円
貸方
貯蔵品等 10,000円
事業用 事業用の買い物に使ったとき 購入したものを通常どおり経費や資産として計上し、ギフト券で支払った部分について資産勘定を取り崩します。
例1)消耗品8,000円をギフト券で購入
借方
消耗品費 8,000円
貸方
貯蔵品等 8,000円
例2)消耗品12,000円をギフト券1万円+個人カード2,000円で購入
借方
消耗品費 12,000円
貸方
貯蔵品等 10,000円
事業主借 2,000円

ポイントとは同じ扱いとは限らない

企業発行ポイントは、すべて同じ取扱いになるわけではありません。
通常の買い物に応じて付与されるポイントは、値引きと同様に扱われるものがあります。

一方、キャンペーンなどで取得したポイントや共通ポイントなどは、使用した時点で収入に計上する場合もあります。

そのため、「ポイントは使ったときに処理するから、ギフト券も同じ」とは限りません。

受け取った時点で利用する権利と金額が確定しているギフト券であれば、その時点で収入を認識し、その後は私用したのか、事業に使ったのかに応じて処理をするようにしましょう。

参考情報・根拠 4件
国税庁 No.2200 収入金額とその計算
概要
各種所得の収入金額には、金銭による収入だけでなく、物や権利等を取得するときの価額や、経済的利益を受けるときの価額も含まれることが示されています。また、収入すべき時期は、取引の内容、性質、契約等に応じて判断するとされています。
このFAQとの関係
受け取った時点で利用可能額が確定し、すでに経済的価値を持つギフト券について、その取得時点で収入を認識する考え方の基本的な根拠となります。
国税庁 No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)
概要
事業所得の総収入金額には、事業から生じる売上金額のほか、金銭以外の物や権利その他の経済的利益の価額なども含まれることが示されています。
このFAQとの関係
個人事業主が事業の遂行に関連して取得したギフト券について、金銭以外の経済的利益として事業所得の総収入金額に含める考え方の根拠となります。
国税庁 No.1490 一時所得
概要
懸賞や福引きの賞金品は一時所得の例として示されていますが、「業務に関して受けるもの」は除かれています。また、法人から贈与された金品についても、業務に関して受けるものは一時所得の例から除外されています。
このFAQとの関係
ギフト券や賞品という形式だけで一時所得になるわけではなく、何に関連して受け取ったものかを確認して所得区分を判断する必要があることの根拠となります。
国税庁 No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い
概要
通常の買い物に応じて販売企業から付与されるポイントは、一般的な値引きと同様に扱われます。一方、抽選キャンペーンや共通ポイントなど一定のポイントについては、使用したポイント相当額を、使用目的に応じて一時所得や事業所得などの収入に算入する取扱いが示されています。
このFAQとの関係
企業発行ポイントには使用時を基準とする取扱いがありますが、受け取った時点で利用可能額が確定しているギフト券とは性質が異なります。ポイントの取扱いをそのままギフト券に当てはめないための参考となります。

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