FAQ No.026

レンタルサーバーのキャッシュバックは、値引きと雑収入のどちらですか?

ご相談内容
事業で利用するレンタルサーバーを契約し、後日キャッシュバックを受け取りました。
契約代金の値引きとして扱うのか、それとも雑収入として計上するのか、どのように判断すればよいでしょうか。
回答
Contents

結論

レンタルサーバーの契約に伴うキャッシュバックは、受け取ったという事実だけで一律に「雑収入」にはなりません。

契約代金そのものの値引き・返金に当たるのであれば、
独立した収入ではなく、キャッシュバック後の実質的な負担額をもとに費用を計上します。

一方、契約代金の値引きとは別に、申込特典などとして別途受け取る場合、事業所得の収入として計上し、通常は「雑収入」などで処理します。


まとめると下表のイメージとなります。

キャンペーンの性質 → 契約代金そのものの
値引き・返金
申込特典などとして
別途受け取る金額
どんなもの? 支払った料金の一部が戻り、実質的な契約代金が下がるもの 契約代金そのものの値引きではなく、 新規申込キャンペーン、比較サイト経由の申込特典、抽選・プレゼント企画など として別途受け取る金額
経理処理 キャッシュバック後の実質負担額をもとに費用を考える 事業所得の収入として、通常は「雑収入」などで処理する
数値例 利用料12,000円に対して2,000円が戻る場合、
実質的な費用は10,000円
利用料12,000円を費用として計上し、
別途受け取る2,000円を雑収入として計上
仕訳例
利用料の支払い
通信費 12,000 / 普通預金 12,000
値引き・返金の処理
普通預金 2,000 / 通信費 2,000
利用料の支払い
通信費 12,000 / 普通預金 12,000
申込特典等の処理
普通預金 2,000 / 雑収入 2,000
契約代金そのものの値引き・返金
どんなもの?
支払った料金の一部が戻り、実質的な契約代金が下がるもの
経理処理
キャッシュバック後の実質負担額をもとに費用を考える
数値例
利用料12,000円に対して2,000円が戻る場合、
実質的な費用は10,000円
仕訳例
利用料の支払い
通信費 12,000 / 普通預金 12,000
値引き・返金の処理
普通預金 2,000 / 通信費 2,000
申込特典などとして別途受け取る金額
どんなもの?
契約代金そのものの値引きではなく、 新規申込キャンペーン、比較サイト経由の申込特典、抽選・プレゼント企画など として別途受け取る金額
経理処理
事業所得の収入として、通常は「雑収入」などで処理する
数値例
利用料12,000円を費用として計上し、
別途受け取る2,000円を雑収入として計上
仕訳例
利用料の支払い
通信費 12,000 / 普通預金 12,000
申込特典等の処理
普通預金 2,000 / 雑収入 2,000

※仕訳例は、キャッシュバックを受け取る権利と金額が入金時に確定する場合の一例です。実際の入金日より前に権利と金額が確定している場合は、その確定した時点で未収入金を計上することがあります。

たとえば、利用料12,000円を支払う時点ですでに2,000円の値引き・返金を受けることが確定している場合は、次のような処理も考えられます。

借方 金額 貸方 金額
通信費 10,000円 普通預金 12,000円
未収入金 2,000円 - -

その後、実際に2,000円が入金されたときは、次のように処理します。

借方 金額 貸方 金額
普通預金 2,000円 未収入金 2,000円

申込特典等を収入として計上する場合も、入金前に受け取る権利と金額が確定していれば、「未収入金/雑収入」として先に計上します。

※仕訳例では利用料を「通信費」としていますが、実際の勘定科目は契約内容に応じて異なります。

※「後日、銀行口座へ振り込まれた」という受取方法だけで判断するのではなく、契約内容やキャンペーンの条件を確認します。

まず「値引き」なのか「別の収入」なのかを確認する

判断するときは、入金方法ではなく、

  1. 誰が支払うのか
  2. 契約代金に直接対応しているか
  3. キャンペーン規約でどのように定められているか
  4. その契約を事業で利用しているか

を確認します。


たとえば、契約代金の一部が戻ることが契約条件として定められており、実質的に料金が減額されるものであれば、値引き・返金として整理する方向になります。

これに対して、契約代金そのものの減額ではなく、申込特典やキャンペーンによって別途受け取る金額であれば、事業に伴う収入として扱うことを検討します。

国税庁も、通常の商取引上の値引きによる経済的利益と、それとは別に得る経済的利益を区別しています。
また、事業に伴って生ずる仕入割引やリベートなどは、事業所得の収入に含まれます。

「雑収入」と「雑所得」は別のもの

「雑収入」は、事業所得の帳簿で使用する勘定科目の一つです。

そのため、事業に関連するキャッシュバックを「雑収入」で記帳したからといって、所得区分まで「雑所得」になるわけではありません。

また、事業用の契約に関連して受け取る収入であれば、通常は「一時所得」ではなく、事業所得の中で考えます。

参考情報・根拠 3件
国税庁 No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い
概要
通常の商取引における値引きによる経済的利益は、原則として課税対象となる経済的利益には該当しないとしています。一方、通常の値引きとは考えられない経済的利益については、その用途に応じて一時所得や事業所得などの総収入金額に算入する考え方を示しています。
このFAQとの関係
ポイントに関する取扱いですが、「通常の商取引上の値引き」と「それとは別の経済的利益」を区別する考え方を示しており、キャッシュバックが契約代金の値引きなのか、別個の収入なのかを判断する際の参考となります。
その他 雑収入とは
概要
仕入割引、リベート、買掛金の免除益など、事業に伴って生ずる収入を「雑収入」として取り扱うことを示しています。
このFAQとの関係
キャッシュバックが単なる契約代金の値引きではなく、事業に伴って別途受け取るリベートや特典等に当たる場合に、事業所得の収入として「雑収入」などで記帳する考え方の参考となります。
国税庁 No.1490 一時所得
概要
一時所得の定義と具体例を示しており、懸賞や福引きの賞金品、法人から贈与された金品などについても、「業務に関して受けるもの」は一時所得の例から除かれています。
このFAQとの関係
事業用の契約に関連して受け取るキャッシュバックが独立した収入に当たる場合、通常は一時所得ではなく、事業との関係を踏まえて事業所得の収入として検討することの根拠となります。

ご自身の状況に当てはめて確認したい方へ

個別の事情を確認しながら判断したい場合は、以下のサービスをご利用いただけます。

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