税務調査で申告内容の誤りを指摘された場合、ペナルティがかかります。
その内容は知っておきましょう。

「計算した税金が少なかった」のペナルティ(過少申告加算税)
期限内に申告はしたものの、計算した税金の金額が、本来の金額よりも不足していた場合
にかかるペナルティです。
例①:追加で20万円の支払い
追加で20万円の税金を払うように指摘された場合、その20万円に対して10%のペナルティがかかります。
2万円です。
50万円を超える部分は、15%のペナルティがかかります。
例②:追加で70万円の支払い
追加で70万円の税金を払うように指摘された場合、
- 50万円×10%=5万円
- 20万円(70-50)×15%=3万円
合計で、8万円かかることになります。
なお、期限後に申告するケースでは、「無申告加算税」といったペナルティが課されます。
税務調査のタイミング(自主修正/通知後/調査後)などで、税率は変動しますが、
- 納税額50万円までは15%
- 50万円超〜300万円は20%
- 300万円超は30%
といったイメージで金額が大きくなるほど税率が上がります。
(詳細はまとめでケース分けをご参照ください)
「期限内での申告は必須」
と考えておきましょう。
「税金の払いが遅れた」のペナルティ(延滞税)
このような追加の税金を求められた場合、税金の払いが遅れた扱いになります。
前述の例①では、20万円に対してその期間に応じてペナルティがかかります。
1年間遅れた場合は、1年分、3年遅れた場合は3年分です。
その率は、
- 納期限から2ヶ月以内: 年 2.4% 程度
- 納期限から2ヶ月超: 年 8.7% 程度
※割合は年度によって変動します
20万円で、1年の場合は、最初の2ヶ月は約800円(2.4%)、残りの10ヶ月は約14,500円(8.7%)。
※令和7年度の場合
合計15,300円ほどになります。
放置するほど雪だるま式に増えるので注意が必要です。
「税金を隠す・ごまかすこと」へのペナルティ(重加算税)
そして、その税金が、
- 意図的に隠していた
- 意図的にごまかしていた
と判定された場合、「重加算税」というペナルティが課されます。
重加算税は、35%。
20万円だと、7万円。
(かなり痛いです)
さらに、
- 税金が少なかった場合
- 税務申告していなかった場合
- 税金を払っていなかった場合
- 過去に指摘を受けていた場合
などは、もっと高くなります。
(最後にまとめています)
もちろん、これらのペナルティは、経費にはなりません。
そして、ペナルティを受けることはあると、以下のような金銭以外の負荷もかかります。
- 社会的信用の低下
悪質な場合は「脱税」として公表されたり、銀行融資に影響が出たりする可能性があります。 - 調査期間の延長
通常の調査は直近数年(3年程度)が対象ですが、隠蔽などがあると最大7年前まで遡って調査されます。 - 今後のマーク:
一度「重加算税」を課されると、その後数年間は税務署から「要注意先」として頻繁に調査対象に選ばれやすくなります。
重加算税は、税務署側としても、手柄になります。
だからこそ、重加算税の扱い(意図的にごまかし、隠していた)としたいというケースも。
もし意図的でないなら、きちんと説明し、重加算税にされないようにしましょう。
ミスの場合も、重加算税にはなりません。
まとめ
ここまでいろいろと書いてきましたが、「結局どのくらいのペナルティになる?」のが見えにくいかもしれません。
下表で整理しましたので、参考までにご覧ください。
(もちろんペナルティを受けないことを目指しましょう)
記事本文では触れませんでしたが、「税務調査のタイミング」も%の決定に関わってきます。
| 申告の状況 | 隠蔽・仮装 (ごまかし) | 税務調査 のタイミング | 加算税の種類 | 加算税の率 | (参考)一定期間内に繰り返し指摘がある場合 |
| 期限内に申告した | なし(ミス) | 調査の通知前(自主) | (なし) | 0% | 0% |
| 調査通知後〜調査前 | 過少申告加算税 | 5% (※1) | 5% (※1) | ||
| 調査当日〜指摘後 | 過少申告加算税 | 10% (※1) | 10% (※1) | ||
| あり(意図的) | いつでも | 重加算税 | 35% | 45% | |
| 期限内に申告しなかった (期限後申告 または未申告) | なし(忘れ) | 調査の通知前(自主) | 無申告加算税 | 5% | 15% |
| 調査通知後〜調査前 | 無申告加算税 | 10%〜25% (※2) | 20%〜35% (※2) | ||
| 調査当日〜指摘後 | 無申告加算税 | 15%〜30% (※2) | 25%〜40% (※2) | ||
| あり(意図的) | いつでも | 重加算税 | 40% | 50% |
(※1) 過少申告加算税の加重: 修正後の納税額が「当初の申告額」または「50万円」のいずれか多い金額を超えている場合、その超えた部分はさらに5%上乗せされます(例:10%の部分が15%になる)
(※2) 無申告加算税の段階税率: 納税額の大きさに応じて、高い税率が適用されます。
・50万円まで:15%
・50万円超〜300万円まで:20%
・300万円超:30%
そして、上表に加え、延滞税は必ずセットで付いてきます。
このようなペナルティを受けないよう、日々気を付けましょう。