節税の限界|無理すれば、ろくなことはない

「これも経費に入れて、税金を安くしよう」
「節税=税金を払わなくて済む」
「少し誤魔化してもバレないでしょ」

こういった考え方は危険です。

「節税」と耳にすると「税金が安くなる魔法」のように間違った認識を持たれてしまう方が
一定数いるように感じます。

メディアやYouTubeの煽り気味の発信などを真に受けて、後から痛い目を見る。
そんなことが、後を絶ちません。

最終的な責任は自分自身にあります。

「節税の限界」は予め認識しておく方が無難でしょう。

※節税は魔法ではない
 (ここは魔法の国の入口)

目次

税金ルールの大原則

まず大前提として、

  • 税金は「利益」に対してかかる
  • 健全な事業であれば、利益はある程度出る
  • 経費を計上して利益をゼロに近づけると、事業として不健全になる

といったものがあります。

つまり、

  • 健全に稼いでいる限り、税金はある程度かかるもの

が、大原則です。

  • 稼いでいるけど、税金はゼロにしたい

という状態は、原理的に不可能です。

もちろん、積極的に税金を払いたい方はいないと思います。

しかし税金は、

 「事業」というゲームを行っていくための最低限のルール

でもあります。

痛みは感じますが、あとからサッと支払えるよう心構えをもっておきたいものです。

節税の意味と限界とは?

では、節税に意味はないのか?
といえば、そんなことはありません。

「合法的な範囲で税金を減らせる仕組み」

ではあるからです。

しかし、実際の節税手法は数に限りがありますし、

  • タイミングを調整する
  • 将来に回す(繰延べ)

と、最終的には税金がかかるケースも多いです。
(そうでないものも、もちろんありますが)

節税の限界としては、

  • 手法の限界
  • 状況の限界
  • 金額の限界

が考えられます。

1つ目の「手法」については、前述のとおり数に限りがあるということです。
無限に節税手法があるわけではなく、限りがあることは認識しておくべきでしょう。

その中から、自分に合ったものを見つけることが大切です。

2つ目の「状況」については、手法を取るタイミングに限界があるということです。
例えば、決算日を過ぎてからは適用できない手法もあり、事前によく検討をしておく必要があります。

大切なことは、決算間近になる前に考えるということです。

3つ目の「金額」については、そもそも利益が出ていなければ節税できないということです。
節税はあくまで事業のサブ的な役割に過ぎません。
本業を疎かにして節税を考えても意味はありません。

まずは「本業で稼げるか?」に主軸を置くべきでしょう。

無理すれば、ろくなことはない

無理な節税をすると、その多くは

  • 手元の現金が減っていく
  • 手間とストレスが増える
  • 税務リスクを抱える(税務調査で指摘されやすくなる)

といったことに陥りがちです。

例えば、

 現金100万円、利益100万円、追加経費50万円を使うかどうか?

といったケースを考えてみます。
(税金は「利益×30%」とします)

50万円の経費を使わないケース

①利益   100万円
②追加経費  0万円

③最終利益 100万円(①-②)

④税金    30万円(③×30%)

⑤残るお金 100万円 − ② − ④ = 70万円

使うケース

①利益   100万円
②追加経費  50万円

③最終利益  50万円(①-②)

④税金    15万円(③×30%)

⑤残るお金 100万円 − ② − ④ = 35万円

たしかに追加の経費を使えば、

 税金30万円 ⇒ 15万円

と減少するのは事実です。

しかし、もう一つの「残るお金」の側面を忘れてはいけません。

残るお金も、

 70万円 ⇒ 35万円

と大きく減らすことになります。

 追加の50万円が本当に事業に必要なものか?

といった点は、よくよく考える必要があるでしょう。
(不要な広告宣伝費だったり、当面は使わない備品の購入だったりと)

そして、手間とストレスが増える割に、得られる節税額は意外と小さい

ということもあり得ます。

さらに怖いのは、

  • 税務調査で否認
  • 過去にさかのぼって追徴(追加の税金支払い+ペナルティ)
  • 精神的ダメージが大きい

ということです。

節税のために事業判断を歪め始めたら、黄色信号です。

  • 節税のために無理をしない
  • 税金を払ってお金を残す

この2点は、口に出して唱えて体に染み込ませるくらい大切なチェックポイントです。

ぜひ、節税の考え方を今一度考えてみてください。

では、また次回。

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