FAQ No.003

事業用の車をプライベート用に変えた場合、消費税はどうなりますか?

ご相談内容
個人事業主が、事業で使っていた車を事業から外して私用に切り替える場合、帳簿上の残高と消費税の計算には同じ金額を使うのでしょうか。固定資産を家事用へ転用した場合の経理処理と消費税の考え方を知りたいです。
回答
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結論

個人事業主が事業用の車を完全にプライベート用へ切り替えた場合、
帳簿上の未償却残高と、消費税の計算に使う金額は別です。

帳簿上は、事業から外す時点の未償却残高を事業主貸に振り替え、車両運搬具を固定資産から外す処理が基本です。

例えば、帳簿価額が100,000円であれば、

事業主貸 100,000円 / 車両運搬具 100,000円

となります。


一方、消費税の課税事業者であれば、家事用への転用は「自家消費」として、転用時の車の時価に相当する金額を基礎に消費税を計算します。

帳簿残高が少なくても、消費税は時価で考える

減価償却が進み、帳簿上の残高がごく少額になっていても、その残高をそのまま消費税の計算に使うわけではありません。

消費税法では、個人事業者が事業で使っていた資産を家事のために使用した場合、その時点で資産を譲渡したものとみなし、その資産の時価に相当する金額を基礎に課税する取扱いとなっています。

そのため、中古車の査定額など、プライベート用へ切り替えた時点の時価を説明できる客観的な資料を残しておくとよいでしょう。

固定資産の自家消費には「50%以上」の取扱いは使いません

国税庁は、商品などの棚卸資産を自家消費した場合について、仕入価額以上で、かつ通常の販売価額のおおむね50%以上の金額で申告すれば、その金額を認める取扱いを示しています。

ただし、この取扱いは棚卸資産に限られます。事業で使用していた車両運搬具など、棚卸資産以外の固定資産を家事用へ転用する場合は、転用時の時価によります。

事業でも使い続ける場合は別途検討が必要です

ここでの取扱いは、車を事業から完全に外してプライベート用へ切り替える場合を前提としています。

転用後も事業と家事の両方で使う場合は、全体を事業から外すケースとは前提が異なるため、実際の使用状況に応じて別途検討が必要です。

参考情報・根拠 3件
法令 消費税法(昭和六十三年法律第百八号)
概要
消費税法第4条第5項第1号は、個人事業者が事業用の棚卸資産または棚卸資産以外の資産を家事のために消費・使用した場合、その行為を事業として対価を得て行った資産の譲渡とみなしています。第28条第3項第1号では、この場合の対価の額を、その消費・使用時における資産の価額に相当する金額としています。
このFAQとの関係
事業用の車を完全にプライベート用へ切り替えた場合に、自家消費として時価を基礎に消費税を計算する根拠となる法令です。
国税庁 No.6317 個人事業者の自家消費の取扱い
概要
個人事業者が事業用の資産を家事のために消費・使用した場合は、その時の時価に相当する金額を課税標準とすることを示しています。一方、棚卸資産については、仕入価額以上かつ通常の販売価額のおおむね50%以上の金額で申告した場合に、その金額を認める取扱いが示されています。
このFAQとの関係
帳簿上の残高ではなく転用時の時価を基礎にすること、また50%の取扱いが棚卸資産に限定されることを確認する直接的な資料です。
国税庁質疑応答事例 棚卸資産の自家消費
概要
棚卸資産の自家消費について、仕入価額以上かつ通常の販売価額のおおむね50%以上であれば一定の取扱いが認められることを説明しています。そのうえで、棚卸資産以外の事業用資産を自家消費した場合は、その資産の時価により課税されることを明示しています。
このFAQとの関係
車両運搬具などの固定資産について、棚卸資産向けの50%の取扱いを適用せず、時価によることを確認する資料です。

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