FAQ No.038

イベントで参加者や主催者の食事代は経費にできますか?

ご相談内容
個人事業主や法人が、食事付きのセミナーや交流会を開催し、参加者から会費を受け取る場合、参加者や主催者自身、共同主催者の食事代は経費にできるのでしょうか。勘定科目の選び方や、法人の場合の注意点も知りたいです。
回答
Contents

結論

食事付きのセミナーや交流会などで、参加者に提供する食事代は、基本的に経費にできます。
(個人事業主・法人ともに)

一方、主催者自身や共同主催者の食事代は、その食事がイベントの運営に必要だったかで判断します。

単に自分たちが食事をしただけでは、経費にはできません。

イベントの食事代の考え方

①参加者の食事代

たとえば、食事代を含めた会費を受け取り、参加者に食事を提供するイベントを開催した場合です。

この場合、食事の提供もイベントのサービスの一部ですから、参加者の食事代は原則として経費にできます。

個人事業主でも法人でも、基本的な考え方は同じです。

②主催者の食事代はどう考える?

主催者自身や共同主催者の食事代は、イベントとの関係によって判断が変わります。

たとえば、次のようなケースです。

経費として認められやすい例 経費として認められにくい例
経費として認められやすい例 参加者との交流を進行するなど、主催者の飲食もイベント運営上必要で、金額も合理的な場合 経費として認められにくい例 イベント終了後に、主催者だけでプライベートの食事をした場合

ただし、参加者と一緒に食事をしたという理由だけで、必ず経費になるとはいえません。

イベントの前後に主催者同士で食事をした場合も、仕事の打ち合わせだったのか、単なる私的な食事だったのかなど、実際の内容で判断します。

食事が必要だった理由や、イベントとの関係を説明できることが大切です。

勘定科目は何を使う?

参加者への食事代は、「イベント開催費」などの科目を使います。
主催者側の食事代は、内容に応じて「イベント開催費」「会議費」「接待交際費」などを使います。

ただし、勘定科目の名前よりも、何のために使ったお金なのかが重要です。
「会議費」という科目にしたからといって、個人的な食事代を経費にはできません。

法人の場合は「交際費」「役員給与」にも注意

法人の場合は、食事の内容によって税務上の取扱いが変わります。

食事の内容 税務上の取扱い
参加者への食事の提供 イベントの費用 イベントのサービスとして提供する場合、原則として経費にできる
取引先などへの接待 交際費等 法人税では、経費にできる金額に制限がある場合がある
役員個人の私的な食事 役員給与となる可能性 会社が負担すると、役員給与として扱われ、税金の計算上、経費にできない場合がある

たとえば、会社が役員個人のプライベートな食事代を負担した場合、役員給与として本人に課税され、会社側でも経費(損金)として認められないことがあります。

食事代を経費にするときに残しておきたい記録

イベントに関する食事代を経費にする場合は、領収書に加えて、次のような情報をできれば残しておきましょう。

  • イベントの名称・開催日
  • 参加者・主催者の人数
  • 食事を提供した目的・内容
  • 食事代の金額とその内訳
  • イベントの案内資料
参考情報・根拠 4件
国税庁 No.2210 必要経費の知識
概要
個人事業主の必要経費について、収入を得るために直接要した費用や業務上の費用が対象になることを示しています。また、家事上の費用は必要経費にならず、家事関連費については業務上必要な部分を明確に区分する必要があると説明しています。
このFAQとの関係
参加者への食事代がイベント収入に対応する費用として必要経費になることや、主催者自身の私的な食事代を区別する際の根拠となります。
国税庁 No.5387 販売費、一般管理費その他の費用における債務確定の判定
概要
法人税における損金の範囲と、販売費・一般管理費などを損金算入する際の債務確定の考え方を説明しています。法人税法第22条に基づく費用計上の基本的な取扱いを示しています。
このFAQとの関係
法人が開催するイベントで、参加者への食事提供に要した費用を事業上の費用として処理する際の基本的な根拠となります。
国税庁 No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算
概要
法人の交際費等について、取引先などへの接待・供応等のために支出する費用の範囲と損金算入制限を説明しています。また、会議に関連して通常必要となる茶菓や弁当などの費用や、一定の要件を満たす飲食費が交際費等の範囲から除かれることを示しています。
このFAQとの関係
参加者へのサービスとして提供する食事と、取引先などへの接待を目的とする食事を区別する際の参考になります。また、法人が「イベント開催費」「会議費」などの科目で処理していても、実態が交際費等に該当する場合には税務上の制限を確認する必要があることを示しています。
国税庁 No.5202 役員等に対する経済的利益
概要
法人が役員等の個人的な費用を負担した場合など、金銭以外の経済的利益が役員給与として取り扱われることを説明しています。また、役員に対する経済的利益の損金算入について、定期同額給与との関係などを示しています。
このFAQとの関係
ひとり社長などがイベントを主催する際、会社が負担した食事代が事業上の費用ではなく役員個人の私的な支出に該当する場合の税務上の取扱いを判断する根拠となります。

ご自身の状況に当てはめて確認したい方へ

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