FAQ No.045

出張旅費の精算に申請書や報告書は必要ですか?

ご相談内容
会社で出張旅費や日当を支給する場合、どのような書類を残しておけば税務上説明できるのでしょうか。
出張ごとに申請書や報告書を作成する必要があるのか、日当を現金で支給してもよいのかを知りたいです。
回答
Contents

結論

出張申請書や出張報告書の作成は、税務上、一律に義務付けられているものではありません。

出張の事実や業務との関連性、支給金額などを確認できる記録があれば、
旅費精算書を中心に管理することができます。

旅費精算書に残しておきたい情報

旅費精算書には次の情報を記録しておくとよいでしょう。

  • 出張者の氏名
  • 出張日・期間
  • 訪問先・目的地
  • 出張目的・業務内容
  • 交通経路・宿泊の有無
  • 交通費・宿泊費・日当などの支給金額

旅費精算書のサンプルをこちらに作成しました。
参考にしていただければと思います。
※正確性・網羅性を保証するものではありません

参考:所得税基本通達9-3

旅費が非課税となるかどうかについて、
旅行の目的、目的地、経路、期間、宿泊の必要性、旅行者の職務内容や地位などを考慮するとされています。

交通費や宿泊費を実費精算する場合は、領収書などの証憑も保存します。
打ち合わせの予定や訪問記録なども、出張の実態を説明する資料になります。

特に、役員自身が出張や精算を判断する小規模法人では、
業務上の必要性を客観的に説明できる記録を残しておくことが大切です。

日当の金額にも注意が必要

出張旅費規程に金額を定めていても、その全額が自動的に非課税となるわけではありません。

非課税となるのは、その出張について通常必要と認められる範囲内の金額です。

判断にあたっては、次の点も考慮されます。

  • 役員と使用人の間で支給基準の適正なバランスが保たれているか
  • 同業種・同規模の会社の一般的な支給水準と比較して相当か

通常必要と認められる範囲を超える部分は、原則として給与所得の課税対象になります。

出張日当を現金で支給する場合

現金手渡しの場合は、実際に支給したことを確認できるように、
支給日・金額・受領者を記録した受領書などを残しておきましょう。

銀行振込の場合は、振込履歴が支給の記録になります。

定額の日当については、個々の使途に関する領収書を集めることよりも、
出張の実態、支給基準、支給金額を明確にすることが重要です。

参考情報・根拠 4件
国税庁 令和8年版 源泉徴収のあらまし(第2 給与所得の源泉徴収事務)
概要
職務上の旅行に必要な費用として支給される旅費について、所得税が非課税となる範囲を説明しています。旅行の目的、目的地、経路、期間、宿泊の必要性、旅行者の職務内容や地位などを考慮することが示されています。また、所得税基本通達9-3に基づき、役員・使用人間の支給基準のバランスや、同業種・同規模の会社の支給水準との比較も判断要素とされています。
このFAQとの関係
出張日当の非課税判定では、規程や精算書の存在だけでなく、出張の実態と支給金額の妥当性が重要であることを確認できます。出張目的や訪問先、期間などを記録する実務上の必要性にも関係します。
国税庁 No.2508 給与所得となるもの
概要
役員や使用人に支給する手当は原則として給与所得となりますが、出張などのための旅費のうち通常必要と認められるものは、例外として非課税になることを説明しています。
このFAQとの関係
出張手当を支給した場合に、所得税が非課税となるための基本的な条件を確認できます。出張旅費規程に定額を定めた場合でも、その支給額が通常必要と認められる範囲内であるかを判断する必要があります。
国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間
概要
法人が備え付ける帳簿や、取引に関して作成・受領した書類の保存義務を説明しています。領収書などの書類については、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間の保存が必要であり、一定の場合には10年間となります。
このFAQとの関係
出張旅費の精算に関連して作成・受領した領収書や精算書などを、適切に保存する必要があることを確認できます。現金で日当を支給する場合の支払記録についても、帳簿との整合性を確保することが重要です。
国税庁 No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い
概要
国内出張のために役員や使用人へ支給する旅費、宿泊費、日当などについて、通常必要と認められる部分の金額は消費税の課税仕入れになることを説明しています。また、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められることも示されています。
このFAQとの関係
出張日当などの精算では、領収書の有無だけで消費税の仕入税額控除を判断するものではないことを確認できます。国内出張に係る通常必要な日当については、一定の帳簿保存による特例が適用されます。

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