FAQ No.054

ネット販売の売上明細をCSVで保存すれば、スクショは不要ですか?

ご相談内容
ネットショップやフリマアプリなどで商品を販売し、売上明細をCSVファイルでダウンロードしています。
CSVを保存しておけば、取引ごとの画面をスクリーンショットで残す必要はないのでしょうか。
CSVだけで足りる場合と、別途保存が必要になる場合の違いを知りたいです。
回答
Contents

結論

ネット販売の売上明細をCSVファイルでダウンロードできる場合、必要な取引情報が記録され、適切に保存されていれば、同じ内容のスクリーンショットを取引ごとに保存する必要は基本的にありません。

大切なのは、CSVか画像かというファイル形式ではなく、取引内容を後から確認できるかどうかです。

ただし、CSVに記録されている内容によっては、別の資料も保存する必要があります。

注文ごとの明細がわかるCSVなら?

例えば、販売サイトからダウンロードしたCSVに、次のような情報が記録されているとします。

  • 取引日・取引状況
  • 注文番号・取引ID
  • 販売した商品やサービスの内容
  • 販売金額
  • 販売手数料・送料などの内訳
  • 取引先に関する情報(販売サイトで確認できる範囲)

こうした情報から個々の取引内容を確認できるのであれば、CSVを売上の証拠資料として利用できます。

取引画面にも同じ情報が表示されているだけなら、
わざわざ注文ごとにスクリーンショットを残す必要は基本的にありません。

入金額しかわからないCSVは注意

一方、注意したいのが、売上明細と入金明細の違いです。

例えば、CSVに「10月31日・振込額25,000円」としか記録されていない場合、その金額がどの注文の売上なのか、何がいくらで売れたのかまではわかりません。

このような場合は、注文ごとの取引履歴など、売上の内訳を確認できる資料も必要になります。

また、CSVに記録されていない取引条件が別画面に表示されている場合や、別途電子的に請求書・領収書などを授受している場合も、それらの保存の要否を確認しましょう。

つまり、すべての取引画面を機械的にスクショするのではなく、CSVだけでは確認できない情報があるかどうかが判断のポイントです。

CSVの保存方法にも注意

電子取引に該当する場合は、電子帳簿保存法の保存要件にも対応する必要があります。

CSV形式でも、必要な取引情報を明瞭に確認・出力でき、保存要件を満たせば利用できます。

ただし、CSVをダウンロードしておくだけで、必ず要件を満たせるわけではありません。

主に、改ざん防止のための措置、日付・金額・取引先による検索への対応(一定の例外あり)、保存データを明瞭に確認・出力できる環境などが必要です。

小規模事業者の場合の対応方法

必ずしも専用の保存システムは必要ありません。

改ざん防止については、国税庁が公表しているひな形を参考に、
事務処理規程を作成し、運用する方法があります。

また、基準期間の売上高が5,000万円以下の場合は、
税務調査等で電子取引データのダウンロードの求めに応じられるようにしていれば、
検索機能の確保は不要です。

まずはCSVを適切に保管し、
必要なときに確認・提出できる状態にしておくことが大切です。

販売サイトからダウンロードしたCSVは、元のファイルをそのまま保管しておくと安心です。
集計などのために加工する場合は、コピーしたファイルを使いましょう。

まとめ

ネット販売の売上明細は、必要な取引情報が含まれたCSVを適切に保存していれば、同じ内容のスクリーンショットを取引ごとに残す必要は基本的にありません。

ただし、入金額しかわからないCSVや、取引情報の一部が別の画面・書類に記録されている場合には、追加の資料が必要になることがあります。

まずはダウンロードしたCSVを開いて、注文ごとの取引内容がどこまで確認できるかを見てみましょう。

参考情報・根拠 4件
国税庁 電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)
概要
電子取引データの保存要件や具体的な保存方法を説明しています。問30では改ざん防止や検索機能などの要件、問36ではWebサイトからダウンロードする方法やスクリーンショットによる保存方法を示しています。また、問35では同一内容の電子データを重複して受領した場合の保存、問38・問40では取引情報を確認できるデータ形式や合理的な形式変換について説明しています。
このFAQとの関係
電子取引データは、必ずしも画像形式で保存する必要はなく、必要な取引情報を確認できる形式で保存できます。同じ内容の取引データを重複して保存する必要は基本的にありませんが、取引情報の欠落がないことや電子帳簿保存法の保存要件を満たすことが重要です。
国税庁 No.2070 青色申告制度
概要
青色申告制度の概要と、青色申告者に求められる帳簿書類の備付け・保存について説明しています。日々の取引を帳簿に記帳し、取引に伴う書類を保存する必要があることを示しています。
このFAQとの関係
販売サイトから取得したCSVファイルを保存することと、帳簿を作成・保存することは、それぞれ必要な経理業務です。CSVを証拠資料として保存しながら、売上や経費を適切に帳簿へ記録する必要があります。
国税庁 No.2200 収入金額とその計算
概要
所得税における収入金額の考え方を説明しています。収入すべき金額は、原則として実際の入金額や入金日だけで決まるものではなく、収入すべき権利が確定した金額によって判断することを示しています。
このFAQとの関係
ネット販売では、販売代金から手数料などを差し引いた金額が入金されることがあります。入金額だけを売上とせず、販売金額や取引条件を確認して売上を計上する考え方の根拠となります。
国税庁 No.2210 必要経費の知識
概要
事業所得などの計算において、総収入金額を得るために直接要した費用や、その年に生じた販売費・一般管理費などを必要経費に算入する基本的な考え方を説明しています。
このFAQとの関係
ネット販売に伴う販売手数料や事業者が負担する送料などについて、売上から単純に差し引くのではなく、事業上の費用として区分して計上する考え方の根拠となります。

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