FAQ No.058

会社が事業用の土地を購入した場合、経費にできますか?

ご相談内容
会社の事務所や店舗として使用するために、土地を購入しました。
土地の購入代金は経費にできるのでしょうか。また、購入時に支払った仲介手数料や税金などは、どのように経理処理すればよいでしょうか。
建物を購入した場合との違いも教えてください。
回答
Contents

結論

会社が事務所や店舗などで使う土地を購入した場合、土地の購入代金を経費にすることはできません。

購入代金は「土地」として資産に計上します。

土地は減価償却もできないため、保有している間は購入代金を経費にできません。

土地と建物の経理・税務処理の違い

比較項目 土地 建物
購入時の処理 「土地」として資産計上 「建物」として資産計上
減価償却 できない 事業に使い始めてからできる
仲介手数料 原則として土地の購入代金に加える 原則として建物の購入代金に加える
不動産取得税・登記費用等 経費にできる 経費にできる
購入代金の消費税 非課税 事業としての売買は原則課税

※ 事業用の固定資産として購入する場合の一般的な取扱いです。登記費用等には登録免許税を含みます。土地の造成費など、購入代金に加える必要がある費用もあります。

土地を売却したときは?

土地を売却した場合は、購入代金などを差し引いて、売却益や売却損を計算します。

例えば、土地と建物をそれぞれ1,000万円で購入し、10年後に1,200万円で売却した場合を比較してみましょう。
建物は10年間で300万円を減価償却したものとします。

購入から売却までの比較

時点 土地 建物
① 購入時 1,000万円を資産計上 1,000万円を資産計上
② 保有中
(10年間)
減価償却なし 300万円を減価償却費として計上
③ 売却直前
(帳簿上の金額)
1,000万円 700万円
④ 売却時
(1,200万円で売却)
1,200万円 − 1,000万円
売却益200万円
1,200万円 − 700万円
売却益500万円

※ 建物の減価償却費は説明用の仮定です。購入・売却時の諸費用や消費税などは省略しています。

土地は減価償却しないため、購入代金がそのまま帳簿に残ります。
一方で、建物は保有中に300万円を経費にしているため、その分だけ売却時の利益が大きくなります。

ただし、建物は売却前に経費を計上しているため、売却益だけで税負担を比較することはできない点には注意が必要です。

土地と建物を一緒に購入した場合は?

土地と建物をまとめて購入した場合は、それぞれの金額を分けて資産に計上します。
売買契約書や精算書で、土地代金・建物代金・諸費用の内訳を確認しましょう。

金額が分かれていない場合は、合理的な方法で区分

売買契約書などに内訳がない場合は、土地と建物の時価や固定資産税評価額の割合などをもとに、合理的に分ける必要があります。

なお、販売するために購入した土地は、通常、固定資産ではなく「商品」などとして扱います。

参考情報・根拠 2件
法令 法人税法施行令(昭和四十年政令第九十七号)第12条・第13条
概要
第12条では、土地を法人税法上の固定資産として規定しています。第13条では、減価償却資産の範囲を定め、時の経過により価値が減少しない資産などを対象から除いています。
このFAQとの関係
法人が自社使用目的で取得する土地を固定資産として扱うこと、および土地が減価償却の対象とならないことを確認する根拠となります。
通達・告示 法人税基本通達 第7章第3節第1款「固定資産の取得価額」(7-3-3の2、7-3-16の2)
概要
7-3-16の2では、減価償却資産以外の固定資産の取得価額について、原則として法人税法施行令第54条および関連する取扱いの例によることを定めています。また、7-3-3の2では、不動産取得税や登録免許税、登記費用などについて、固定資産の取得価額に算入しないことができると定めています。
このFAQとの関係
土地の購入代金に加えて、取得のために必要な仲介手数料などを取得価額に含める考え方と、不動産取得税・登録免許税などを取得価額に含めずに処理できる取扱いを確認する根拠となります。

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