FAQ No.049

売上が1,000万円を超えたら、インボイス登録は必要ですか?

ご相談内容
個人事業主として事業を続けていますが、年間の売上が1,000万円を超えそうです。
一時的に超えただけでも消費税の申告が必要になるのでしょうか。
また、インボイスの登録や税務署への手続きは必要ですか?
回答
Contents

結論

個人事業主の場合、1年間の課税売上高が1,000万円を超えると、
原則として2年後から消費税の申告が必要になります。

ただし、売上が1,000万円を超えても、インボイス登録は義務ではありません。

消費税の申告が必要かどうかと、インボイス登録をするかどうかは、別々に考えます。

図解
消費税の申告が必要になるタイミング
2026年
1,000万円超
課税売上高
→
2年後
2028年
消費税の申告が必要
原則、課税事業者に
インボイス登録は別の判断
1,000万円超
課税売上高
≠
登録の義務はありません
登録するかどうかは任意です。
※2年前の課税売上高をもとにした基本的な例です。 前年1月~6月の売上やインボイス登録の状況なども、 別途確認します。

売上が一時的に1,000万円を超えた場合

消費税の申告が必要かどうかは、基本的に2年前の課税売上高で決まります。
※この2年前の期間を「基準期間」といいます。

たとえば、2026年だけ課税売上高が1,000万円を超え、2027年に売上が減ったとしても、
原則として2028年は消費税の申告が必要です。

2029年は、2027年の課税売上高をもとに判断します。

2027年の課税売上高が1,000万円以下で、ほかの条件にも当てはまらなければ、2029年の消費税の申告は不要です。


特定期間について

2年前の課税売上高が1,000万円以下でも、
前年の1月~6月の課税売上高が1,000万円を超えると、原則として消費税の申告が必要になります。
※この前年1月~6月を「特定期間」といいます。

ただし、国内の個人事業主の場合は、
特定期間の売上に代えて、同じ期間に支払った給与などの金額で判断できます。

給与などの支払額が1,000万円以下であれば、
特定期間を理由に消費税の申告が必要になることはありません。

つまり、給与などを一切支払っていなければ、給与等支払額は0円です。
そのため、特定期間の判定によって課税事業者になることはありません。

インボイス登録と税務署への届出

2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合は、
原則として「消費税課税事業者届出書(基準期間用)」を税務署に速やかに提出します。

ただし、すでにインボイス登録をしている場合は、登録した年の翌年以降について、この届出書の提出は不要です。


一方で、インボイス登録は任意です。

登録していないとインボイスを発行できないため、
取引先がインボイスを必要としているかどうかなどを確認して判断します。

なお、インボイス登録をしている間は、課税売上高が1,000万円以下でも、原則として消費税の申告が必要です。

売上が少なくても申告が必要になる点には、注意しましょう。

売上が再び1,000万円以下になった場合の注意点

これまで課税事業者だった人が、2年前の課税売上高が1,000万円以下になったことで免税事業者に戻る場合は、原則として「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を税務署に提出します。

ただし、インボイス登録をしている場合は、この届出書の提出は不要です。

インボイス登録を続けている間は、売上が減っても消費税の申告が必要です。

また、自分で課税事業者になることを選んでいる場合も、その選択が続いている間は消費税の申告が必要です。

そのため、2年前の課税売上高だけでなく、インボイス登録の状況や、過去に提出した届出書も確認しておきましょう。

参考情報・根拠 4件
国税庁 No.6501 納税義務の免除
概要
消費税の納税義務が免除される条件と、免除されない場合の取扱いを説明しています。原則として、個人事業主は2年前の課税売上高が1,000万円以下であれば納税義務が免除されます。ただし、特定期間の売上高やインボイス登録などによる例外があります。
このFAQとの関係
売上が1,000万円を超えた場合に、いつから消費税の申告が必要になるかを判断する根拠となります。また、一時的に売上が減少しても、その年の納税義務が直ちになくなるわけではないことや、前年上半期の売上高などによる例外を確認できます。
国税庁 No.6629 消費税の各種届出書
概要
消費税に関する主な届出書と、提出が必要になる条件、提出期限を整理しています。基準期間の課税売上高が1,000万円を超えた場合には、原則として「消費税課税事業者届出書(基準期間用)」を速やかに提出することとされています。また、納税義務がなくなった場合の届出についても説明しています。
このFAQとの関係
消費税の課税事業者になる場合や、課税売上高が再び1,000万円以下となった場合に必要な手続きを確認できます。課税事業者になるための届出と、任意のインボイス登録を区別するための資料です。
国税庁 No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)
概要
インボイス制度の仕組み、登録手続き、登録事業者の義務などを説明しています。インボイスを発行するためには税務署長の登録を受ける必要があり、登録を受けた事業者は基準期間の課税売上高にかかわらず消費税の納税義務が免除されないことが示されています。
このFAQとの関係
消費税の課税事業者になることと、インボイス発行事業者として登録することの違いを確認できます。特に、売上が1,000万円以下になっても、インボイス登録中は原則として消費税の申告が必要となる根拠です。
国税庁 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A(問10 登録の任意性)
概要
インボイス発行事業者の登録は事業者の任意であることを説明しています。また、登録していない場合にはインボイスを発行できないため、取引先の仕入税額控除への影響などを踏まえて登録を検討する必要があるとされています。
このFAQとの関係
売上が1,000万円を超えて消費税の課税事業者になった場合でも、インボイス登録が義務になるわけではないことを確認できます。登録の必要性を判断する際に、取引先の状況を確認することが重要であると分かります。

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