FAQ No.019

高額なトレーディングカードを売却した場合、税金はかかりますか?

ご相談内容
オリパで当てた高額なトレーディングカードを、カードショップやフリマアプリで売却する場合、税金はどのように計算するのでしょうか。
カードの取得費や所得区分の考え方も含めて教えてください。
回答
Contents

結論

このFAQで前提としているような、希少性や収集価値のある高額なトレーディングカードを単発で売却した場合は、原則として総合課税の譲渡所得を計算します。

課税されるのは売却代金の全額ではなく、

  • 売却代金からカードの取得費
  • 売却手数料などの譲渡費用
  • 最高50万円の特別控除

を差し引いた金額となります。

なお、営利目的で継続して売買を行うケースでは、雑所得や事業所得に該当する可能性もあるため、慎重な判断が必要です。


売却の状況 所得区分 基本的な計算
趣味で取得したカードを単発で売却 譲渡所得 売却代金-取得費-譲渡費用-特別控除(最高50万円)
営利目的で継続して売買 雑所得または事業所得 売上-必要経費
趣味で取得したカードを単発で売却
所得区分 譲渡所得
基本的な計算 売却代金-取得費-譲渡費用-特別控除(最高50万円)
営利目的で継続して売買
所得区分 雑所得または事業所得
基本的な計算 売上-必要経費

店舗買取とフリマアプリで取扱いは変わるか

カードショップで買い取ってもらう場合も、メルカリなどのフリマアプリで売却する場合も、所得税の基本的な取扱いは変わりません。

フリマアプリの販売手数料や、売却のために直接負担した送料などは、譲渡費用として売却代金から差し引ける可能性があります。

単発で売却した場合の計算

趣味で取得したカードを単発で売却した場合は、原則として総合課税の譲渡所得として計算します。

◆ 保有期間が5年以内の場合

取得してから売却するまでの保有期間が5年以内の場合は、短期譲渡所得となります。

 売却代金-取得費-譲渡費用-特別控除50万円

たとえば、100万円で売却したカードの取得費が10万円、譲渡費用がない場合は、次のように計算します。

 100万円-10万円-50万円=40万円

この40万円を給与所得などの他の所得と合算し、所得税・復興特別所得税と住民税を計算します。

◆ 保有期間が5年を超える場合

保有期間が5年を超える場合は、長期譲渡所得となり、特別控除後の金額の2分の1を他の所得と合算します。

先ほどと同じ条件であれば、40万円の2分の1である20万円が課税対象です。

実際の納税額は、給与などを含めた年間の所得や所得控除によって変わるため、カードの売却金額だけでは確定しません。

※譲渡所得の特別控除は年間最高50万円です。他にも総合課税の譲渡所得がある場合は、合わせて計算します。

オリパで取得したカードの取得費

オリパで当てたカードの場合、取得費をいくらとするかが重要です。

※オリパ(オリジナルパック)とは、カードショップなどが独自にトレーディングカードを組み合わせて販売する商品です。中身はランダムで、高額なカードが入っていることもあります。

基本的には、オリパの購入単位と、実際に取得したカードとの対応関係を確認して取得費を整理します。

ケース 計算例 取得費の考え方
1口からカード1枚を取得 1口1万円
取得したカードは1枚
その1万円を取得費とする考え方が基本です。
取得費:1万円
1口からカード2枚を取得 1口1万円
取得時のカードAの時価:9万円
取得時のカードBの時価:1万円
1万円を、取得時の時価など合理的な基準で各カードへ配分します。

時価の割合で配分する場合
A:9,000円
B:1,000円
1口1万円を10回、別々に購入 各口が別の商品
10回目に売却するカードを取得
各口の購入代金を、その口から取得したカードに対応させる考え方が基本です。

先の9口分は、10回目に取得したカードの取得費へ自動的に含まれるものではありません。
10口セットを3万円で購入 取得したカード全体の取得時の時価:100万円
売却するカードの取得時の時価:60万円
3万円をセット全体の取得価額として、取得時の時価など合理的な基準で各カードへ配分します。

時価の割合で配分する場合
3万円×60%=1万8,000円
1口からカード1枚を取得
計算例 1口1万円で、カード1枚を取得
取得費の考え方 その1万円を取得費とする考え方が基本です。
取得費:1万円
1口からカード2枚を取得
計算例 1口1万円
取得時のカードAの時価:9万円
取得時のカードBの時価:1万円
取得費の考え方 1万円を、取得時の時価など合理的な基準で各カードへ配分します。

時価の割合で配分する場合
A:9,000円
B:1,000円
1口1万円を10回、別々に購入
計算例 各口が別の商品
10回目に売却するカードを取得
取得費の考え方 各口の購入代金を、その口から取得したカードに対応させる考え方が基本です。

先の9口分は、10回目に取得したカードの取得費へ自動的に含まれるものではありません。
10口セットを3万円で購入
計算例 取得したカード全体の取得時の時価:100万円
売却するカードの取得時の時価:60万円
取得費の考え方 3万円をセット全体の取得価額として、取得時の時価など合理的な基準で各カードへ配分します。

時価の割合で配分する場合
3万円×60%=1万8,000円

※上記は取得時点の時価で配分する例です。実際には、オリパの販売条件やカードの取得方法を確認したうえで判断します。


購入履歴、当選履歴、商品ページ、取得時点のカード相場など、
取得費の計算根拠となる資料はしっかり保存しておきましょう。

継続して売買している場合

利益を得る目的でカードの購入と売却を継続している場合は、単発の譲渡所得ではなく、雑所得または事業所得となる可能性があります。

売買の回数、金額、継続性、営利性、帳簿や販売体制などを踏まえて判断します。

雑所得または事業所得となる場合は、譲渡所得の特別控除50万円は使用せず、売上から必要経費を差し引いて所得を計算します。

生活用動産の非課税との関係

家具や衣服など、日常生活で通常使用する生活用動産を売却した場合、その利益は原則として非課税です。

一方、希少性や収集価値を目的として保有する高額なトレーディングカードは、一般的な家具や衣服などとは性質が異なります。

このFAQでは、100万円相当の希少なコレクションカードであることを前提に、譲渡所得の課税対象として説明しています。

参考情報・根拠 2件
国税庁 No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法
概要
譲渡所得の対象となる資産や、資産を売却した場合の課税方法について説明されています。
このFAQとの関係
トレーディングカードを売却した場合の所得区分を検討する際の根拠となる資料です。
国税庁 No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)
概要
土地・建物や株式等以外の資産を売却した場合における、短期譲渡所得と長期譲渡所得の計算方法が説明されています。
このFAQとの関係
カードの売却益を総合課税の譲渡所得として計算する場合の、取得費、譲渡費用、特別控除および保有期間の考え方に関係します。

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